第20回日本医療薬学会年会

2010年11月14日

学会旅行の思い出(幕張編;3日め)

13日から参加したM本科長・T平くんも加え、5名で2日目に臨む。

モーニングセミナーが8時からなので、今日も朝早くから出発だ。

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簡易懸濁法の新しい知見 〜適正使用のための留意点〜

モーニングセミナー2は、かつて当院における簡易懸濁法についてもアドバイスいただいたことのある鳴門山上病院・賀勢泰子先生の登場だ。

嚥下の生理学から始まり、服薬能力(理解力・嚥下能力・身体能力)の評価と対応、デバイス(胃ろう・シリンジ)の選択、配合変化や安定性など、非常に幅広い知見を聞くことができた。

特記すべき点は以下の通り。

・(簡易懸濁法による)抗がん剤投与後は残液による曝露にも注意
・懸濁から投与までのリミットは30分以内(それ以降は溶出率が低下)
・経管栄養剤に塩化ナトリウムを混合すると塩析を生じる(別個に投与)
・メチコバールは光で分解(30分で規格外となるため投与直前まで遮光)
・酸化マグネシウムは散と錠で3割程度の誤差(シリンジに残る)
・8Fr.チューブのフラッシュには6mL以上必要(内径から計算)
・腎機能低下患者では高Mg血症に注意(経口よりも経管がハイリスク)

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医療の質向上に向けた医療連携                                             −多職種連携による糖尿病患者のキュアとケア−

1.「糖尿病患者への安心・安全な医療提供を目指して」
―当院におけるチーム医療の現状から考える―
青木 美智子(日本赤十字社 成田赤十字病院・看護部)
2.「糖尿病は医療者がみんなで力を合わせて診てゆこう」
篠宮 正樹(社団法人 千葉県医師会、千葉県糖尿病対策推進会議)
3.「保険薬局におけるアドヒアランス向上のための服薬支援と薬学的管理」
山王 奈穂子(天保山調剤薬局)
4.「地域医療連携パスと薬剤師」
宮崎 美子(総合高津中央病院・薬剤部)

シンポジウム15は糖尿病関連の話。

糖尿病療養に関して言えば、薬剤師の他の医療スタッフからの評価(アンケート結果)は、専門病棟はともかく一般病棟においては高いとは言い難く、日本糖尿病療養指導士(CDEJ)のような専門資格を有する薬剤師の存在意義はあまり認識されていないようだった。

「糖尿病療養にはサポーター(治療同盟)が必要」と主張される篠宮先生は、「未来マシーンにようこそ」という生活習慣病予防のための啓発書を出版されたりと、精力的に活動されている姿が印象的だった。

これまで参加したシンポジウムがほとんど立ち見だっただけに、空席が目立ったこのシンポジウムは、うちと同様、薬剤師の関心の低さを物語っているようで少し残念だった。

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ランチョンセミナーを諦めて(その2)

今日もあぶれてしまったランチョンセミナー。

昼食と限界が来つつある足を癒すため、かねてからチェックしていた「りふれ幕張」のあるワールドビジネスガーデンへと移動。

50分コースのボディケアでようやく疲労回復!

こういった店は必需スポットやね〜。

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薬剤管理指導支援システムのデモを見る

ボスの命により、ポスター会場で行われている展示会で薬剤管理指導支援システムのデモを見ることにした。

見たのは湯山高園のシステム。

一通り見ただけでは細かい点はわからなかったが、年月が経過した分、随分進歩していると感じた。

恐らく機能全般としては大きな違いはないのだろうけど、高園のシステムに関しては、現在ストレスを感じている操作性の悪さがさほど改善されていない点に不満が残った。

比べて湯山は操作性に優れ、自由度の幅も広く好印象だった。

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旧友と再会

昨日会えなかった旧友・塚もっちゃんにようやく会うことができた。

病院実務実習に関するポスター発表の示説中だったが、懐かしくて30分近くも話し込んでしまった。

このブログの存在は以前から知っていたそうだが、まさか私がやっているとは思わなかったそうだ。

彼の病院も規模が大きいし、さぞ忙しい毎日を送っていることだろう。

大学の友人の中で、病院薬剤師はもはや彼しか思い浮かばない。

これからも情報交換をしていきたいものだ。

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合併症を有する妊婦・授乳婦への薬物療法と服薬カウンセリング

1.「てんかん合併妊婦の薬物療法」
湊 敬子(国立病院機構 仙台医療センター・薬剤科)
2.「甲状腺機能亢進症合併妊婦の薬物療法」
多田 みずえ(国立病院機構 香川小児病院・薬剤科)
3.「糖尿病合併妊婦の薬物療法」
前田 葉子(大阪府立母子保健総合医療センター・薬局)
4.「潰瘍性大腸炎合併妊婦の薬物療法」
丸山 精一(新潟大学医歯学総合病院・薬剤部)

シンポジウム18は産科関連。

会場に駆けつけた頃には2が終わりかけていた。

今回聴くことができた知見をまとめておく。

(甲状腺機能亢進症合併妊婦)
・MMIによる催奇形性は妊娠5〜8週で生じる。
・MMIよりPTUが推奨されているが、8週を超えていれば(副作用の多い)PTUにあえて変更する必要はない。
・抗甲状腺薬は胎児の甲状腺機能も抑えるためFT4値を下げ過ぎないこと(基準値の上限近辺でコントロールする)。
・授乳はMMIでは10mg/日以下、PTUでは300mg/日以下ならば問題なし。

(糖尿病合併妊婦)
・妊娠初期のHbA1cが高いほど催奇形性↑(7以上で10%増、8以上で25%増)
・内服薬の使用は時期尚早(第1世代SU薬は胎盤通過、BG薬は催奇形性あり、新薬のデータ乏しい)。
・インスリンアナログ製剤はグラルギンで巨大児・網膜症の報告
・授乳100mLで80Kcalの消費(低血糖に注意)

(潰瘍性大腸炎合併妊婦)
・アサコール・サラゾピリンは直腸まで届くが、ペンタサは届かない。

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次回はポスター優先で

これで全日程を無事終了した。

幕張メッセを後にし、JR海浜幕張駅前の空港バス乗り場へと急ぐ。

バスの車中から見えた観覧車(ディズニーランド?)のネオンが綺麗だった。

帰りながら考えた。

今回こんなに足を棒にすることになった原因は、無理にシンポジウムに参加したからだが、苦労して参加した割には内容は期待ほどではなく、むしろポスター発表をじっくりと見れなかったことが心残りだ。

次回はもう少しポスター発表に比重を置くことにしよう。

大勢の人で賑わう羽田空港。

今年もあと1ヶ月半だ(紀行文終わり)。

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2010年11月13日

学会旅行の思い出(幕張編;2日め)

いよいよ学会当日だ。

前泊の4名のうち、1日目に発表するのは私だけ。

早起きして一足先に幕張へと向かった。

落花生屋

さすが千葉やねえ、落花生屋さんがある!?
※正確には落花生も売ってるお茶屋さん


ジェフユナイテッド

ここ蘇我駅は、Jリーグ・ジェフユナイテッドのスタジアムであるフクダ電子アリーナ(通称フクアリ)にほど近い。

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幕張メッセに到着

JRで海浜幕張駅に到着。

思った通り、千葉ロッテマリーンズ日本一の垂れ幕が。

千葉マリンスタジアム


あれ?千葉マリンスタジアムって、幕張にあるの?それは知らんかった。

国際大通りを歩いて幕張メッセへ。

幕張メッセ


駅からここまででも相当歩いたのだが、シンポジウム会場(国際会議場)からポスター会場(国際展示場2ホール)までの何と遠いこと!

学会期間中、何度もここを往復することになる訳だが、すっかり足がパンパンになってしまった。

誰かここに「動く歩道」を付けてくれい!

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小児科領域の薬物療法の実際                                            −小児医療現場の実際と求められる薬剤師の活動−

無事ポスター貼付を終え、シンポジウム会場へと戻る。

講演要旨集に貼られた付箋(S元ママのリクエスト)に従い、まずはシンポジウム2に参加した。

1.「小児専門病院での薬剤師の病棟活動の実際」
徳永 秀美(国立成育医療研究センター)
2.「小児看護の実際と薬剤師に望むもの」
西海 真理(国立成育医療研究センター)
3.「地域薬剤師の小児医療現場の実際」
杉山 宏之(千葉県船橋薬剤師会)
4.「新生児医療の実際と薬剤師に望むもの」
河田 興(国立病院機構香川小児病院新生児内科)

内容は、病院薬剤師・開局薬剤師による様々な取り組み(ステロイドや吸入薬の指導、ワーファリンやアトロピン点眼液の介入事例、調剤薬局の24時間電話対応など)、医師・看護師の薬剤師に対する要望についてだった。

薬剤師にとって求められているのは何も特別なことではなく、「患者や家族やスタッフにより近い存在であって欲しい」という、ごく当たり前のことに過ぎないことがよくわかった。

しかし、マンパワーの問題でそれさえもできていないのが現実。

高まる一方のニーズと期待に、今後どう応えていけばよいのだろうか?

NICU半日常駐の話題も出たが、もしそれが実現すればスタッフが薬剤師を見る目はもちろん、薬剤師自身の意識も大きく変わることだろう。

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ランチョンセミナーを諦めて(その1)

選ぶ余地のないランチョンセミナーに参加するくらいならと、昼食抜きで示説時間までポスターを眺めることにした。

こちらもママのリクエストで産科、そしてDI・抗菌薬関連を見て回った。

ただ、とてつもなく広い会場のポスター全てを見ることはまず不可能。

シンポジウム開始直前までポスターを見る⇒急ぎ足で移動⇒(当然座れず)シンポジウムを長時間立ち見⇒足が棒、というパターンの2日間となった。

今回のような大きな学会への参加のあり方を考えさせられた。

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いよいよ発表!

示説時間となった。

周りを見回してみたが、医薬品安全性情報等管理体制に関する発表は思ったほど多くなく、その分注目度も高かったようだ。

ポスターを1枚1枚熱心に写真に収めていく方や質問される方も多く、あっという間の1時間だった。

発表内容に対する反響だが、「これはもう完璧ですね」と手放しでシステムを褒めてくれる方がいたかと思えば、「医師の理解度はどう確認するんですか?」「(レトロスペクティブにはそれでいいけれど)プロスペクティブには医師にどうやって通知しますか?」「情報提供するしないはどうやって決めていますか?」など、かなり鋭い質問をしてくる方もいて、どこの施設でも苦労しているのだということがうかがわれた。

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感染管理に関する最近の動向

1.「シンポジウムの目的」
白石 正(山形大学医学部附属病院・薬剤部)
2.「感染管理責任者としての薬剤師」
小野寺 直人(岩手医科大学・医療安全管理部・感染症対策室)
3.「耐性菌対策(TDMも含む)」
五十嵐 正博(虎の門病院・薬剤部)
4.「チーム医療としての感染管理(予防医学的な観点も含めて)」
高橋 佳子(兵庫医科大学病院・薬剤部・感染制御部)
5.「感染専門薬剤師としてのこれからの在り方」
木村 匡男(愛知医科大学病院・薬剤部・感染制御部)

示説終了後急いで駆けつけたシンポジウム8だが、感染制御専門・認定薬剤師の単位対象とあって参加者が会場からあふれていた。

高橋先生の講演(内容は抗菌薬実践セミナーの時とほぼ同じ?)もあるので腰をすえて聴きたかったのだが、疲労もピークで集中して聴けたのは冒頭と総合討論くらいだった。

印象深かったのは、小児科領域と同様、薬剤師への期待について。

「兼任」から「専任」、そして「専従」へと薬剤師の果たすべき役割は年々重要になってきていることが実感できた。

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中川翔子 超貪欲まつり IN 幕張メッセ

幕張メッセでは、学会と全く同じ日程でしょこたんのイベントが開催されていてピンクの服を着た若者であふれかえっていた。

こ〜んな感じ(中川翔子オフィシャルブログより)。

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2010年11月12日

学会旅行の思い出(幕張編;1日め)

第20回日本医療薬学会年会
会期:11月13日(土)〜14日(日)
会場:幕張メッセアパホテル&リゾート
テーマ:「臨床から学び臨床へと還元する医療薬学」

5年ぶりに医療薬学会年会でポスター発表をする。

APEC首脳会議目前で厳戒態勢の羽田空港からモノレール⇒JR総武本線と乗り継ぎ、初めて千葉に足を踏み入れた。

東京スカイツリー

JR錦糸町駅停車時に撮影した建築中の東京スカイツリー

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アーバンホテル三幸3


今回利用した宿は、S田改めI川さんが予約してくれたここ。

蘇我駅(千葉駅から東に2駅め)から歩いて2分のところにあるこのホテルは、マンションかと見間違うようなたたずまい。

ごく普通のビジネスホテルだが、朝食が美味しかったしマンガコーナーや無料マッサージチェアなんかもあって、満足度としてはまずまずだった。

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幕張出張時はこのコース!

ホテルにチェックイン後、T中科長・I川さん・A倉さんと合流し夕食へ。

フロントの人から情報収集し、たどり着いたのが「芝浜」というお店。

店構えは魚屋さんだが、その奥が居酒屋となっているという、TV等ではよく見聞きするけど地元にはないタイプのお店だ。

芝浜の看板 芝浜の料理

そしてこれが大正解。

魚屋ながらの新鮮で豊富な魚の品揃え(海老のから揚げの美しさや謎の珍味「ばくだん」には感動!)はもちろん、各地の地酒も揃っていた。

旨い酒と肴で話に花が咲いた。

値段の方もあれだけ飲み食いしたのに実にリーズナブルだった。

そして、その後は隣にあるつけ麺の人気店「石ばし」で締め。

「幕張へ出張に来たらこのコースやね」

すっかり気に入ってしまった一行は、翌日もこのコースを辿るのだった。

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2010年11月09日

いざ幕張へ!

第20回日本医療薬学会年会でポスター発表する。

テーマは実務実習ネタがあえなくボツとなったので、医薬品安全性情報等管理体制に関してだ。

千葉に行くのは今回が初めて。

先日、千葉ロッテマリーンズが日本一になったばかりなので、さぞ盛り上がってることだろう。

東京ディズニーランドには行かないが(何で行くねん!)、幕張メッセ見るのも楽しみ(しょこたんのイベントに行くからではない)。

そして旧友の塚もっちゃんと再会するのも楽しみ。

ここんとこ毎月講演続きでブログ更新する暇もなかったけど、久々に紀行文が沢山書けそうだ。

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病院薬剤師としては希少なブロガー・YouTuberです。「病院薬剤師って素晴らしい!」を主宰しています。私の商品は「もうひとつのフォーミュラリー」(kindle出版しました!)こと、#クラウド型医薬品集 です。その有用性とメンテナンス代行業(#フォミュ起業)に関する情報を発信しています。😀
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