病棟薬剤業務実施加算って何だ？
2018年11月23日
病院薬剤師の分岐点
近隣の大学病院では「敷地内薬局」の開設が決まった。
「医薬接近」を問題視する声があるものの、経済的思惑が先行しているのが実情のようだ。
この規制緩和の流れ、これで終わるとは到底思えない。
こんな記事を見つけた。
「病院の薬剤師不足、日本調剤が派遣で解決」（日本経済新聞）
現時点では規制の範囲内での話だが、このまま薬剤師不足解消の見通しが立たなければ、国は更なる舵を切るしかなくなる筈。
この先、派遣薬剤師を確保するために大手調剤薬局グループが新卒者を囲い込んでいけば、ますます病院志望者は減っていくだろう。
しかし、この流れに病院側が対抗する術はないに等しい。
そうやって全国の薬剤部を「瀕死」の状態にしていき、「救世主」のごとく派遣薬剤師を送り込み、有利な契約を取ろうというシナリオなのだろうか？
仮にそうだったとしても、我々ベテランはともかく、若手にとっては待遇改善になり得るのだから文句は言えまい。
ただ、薬剤師不足はそれで解消されるかもしれないが、チーム医療に地域連携、資格取得や研究活動の行く末は・・・？。
懸念材料は数えたらキリがない。
今はまさに病院薬剤師にとっての分岐点。
人材流出が止まらず、ついに二桁欠員にリーチがかかった当院。
薬剤局が派遣薬剤師で埋め尽くされる日も遠くないかもしれない。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 「薬剤師不足に喘ぐ県」
「医薬接近」を問題視する声があるものの、経済的思惑が先行しているのが実情のようだ。
この規制緩和の流れ、これで終わるとは到底思えない。
こんな記事を見つけた。
「病院の薬剤師不足、日本調剤が派遣で解決」（日本経済新聞）
現時点では規制の範囲内での話だが、このまま薬剤師不足解消の見通しが立たなければ、国は更なる舵を切るしかなくなる筈。
この先、派遣薬剤師を確保するために大手調剤薬局グループが新卒者を囲い込んでいけば、ますます病院志望者は減っていくだろう。
しかし、この流れに病院側が対抗する術はないに等しい。
そうやって全国の薬剤部を「瀕死」の状態にしていき、「救世主」のごとく派遣薬剤師を送り込み、有利な契約を取ろうというシナリオなのだろうか？
仮にそうだったとしても、我々ベテランはともかく、若手にとっては待遇改善になり得るのだから文句は言えまい。
ただ、薬剤師不足はそれで解消されるかもしれないが、チーム医療に地域連携、資格取得や研究活動の行く末は・・・？。
懸念材料は数えたらキリがない。
今はまさに病院薬剤師にとっての分岐点。
人材流出が止まらず、ついに二桁欠員にリーチがかかった当院。
薬剤局が派遣薬剤師で埋め尽くされる日も遠くないかもしれない。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 「薬剤師不足に喘ぐ県」
2018年03月31日
薬剤師不足に喘ぐ県
さる3/27に第103回薬剤師国家試験の合格者が発表された。
合格率は若干下がったものの、昨年を上回る9,584名が合格した。
しかし、当院の薬剤師の欠員は一向に解消しない。
「二桁欠員」も、もはや非現実的な話ではなくなった。
県の中核病院であるにもかかわらず、である。
4年制から6年制への移行。
空白の2年間（2011・2012年）を経て、輩出が再開された薬剤師。
当時は薬学部・薬科大学の新設ラッシュ。
「薬剤師不足は早晩解消する」
誰もがそう信じて疑わなかった。
しかし・・・現実は違った。
平成24年度診療報酬改定で病棟薬剤業務実施加算が新設された。
臨床業務をこなせる薬剤師を多く抱える病院には有利な仕組みだ。
折しも「空白の2年間」のあおりで供給不足となっていた薬剤師。
全国の中核病院は躍起になって薬剤師の募集をかけた。
ところがそれで割を食ったのは・・・。
当院のような薬学部・薬科大学のない県の病院だった。
6年制に移行して若干減ったとはいえ、元々女性比率の多い職種。
親を安心させるため、いったんは帰郷し就職するものの、やがては大学時代に付き合っていた県外の彼氏の元へと嫁いでいく・・・。
そんなパターンを私は数知れず見てきた。
「だったら男性を取れば」
そんな声も聞こえるが、採用試験の成績は概して女性の方が上。
そもそも優秀な者は、環境が許す限り、自分のやりたいことがやれる県外の大病院を目指すことだろう。
保険薬局も強力なライバルだ。
勤続30年目の私ですらグラつく（笑）好待遇で募集されたら、将来が不安な今のご時世、そっちに流れても文句は言えまい。
1年たっても、3年たっても、5年たっても解消しない欠員。
病棟薬剤師業務を開始するどころか、日常業務さえも支障を来しスタッフは疲弊し、職場の雰囲気は悪化していく。
管理職は現場のフォローと上層部からのミッションに追われ、肝心のマネジメント業務まで手が回らない。
新人を採用しても、それと同数かそれ以上のベテラン・中堅が「経時的に」辞めていくため、職場のポテンシャルは低下していく。
その上、頼みの綱の内定者が、直前で採用を辞退する、卒延となる、国試に不合格となる（号泣）。
「民間より先に募集してはいけない」という公立病院ゆえの足枷。
「募集したってどうせ集まらない」という経験則としての諦観。
かくして深刻かつ慢性的な薬剤師不足は、「神経毒」のように我々を心身をジワジワ蝕んでいく・・・。
現在、どこの学会に参加しても最重要テーマは「地域連携」。
しかしそのキーマンとなる中核病院の薬剤師がこのような惨状で、どうやって地域連携などできるのか？
将棋で言えば、「既に詰んでいる」としか私には思えない。
検討しようにも、残業時間は増え続ける一方（4月からは管理職なので時間外手当はもうつかない（涙））で、余力などないからだ。
「働き方改革」というフレーズが虚しく耳に響く・・・。
行政は一体どこで舵取りを誤ったのか？
それとも我々薬剤師に非があったのか？
ともかく、今やれることから始めるしか術はない。
私は一つだけやれることを見つけた。
それは多分私が先陣を切らねばならないこと。
これから３年計画で練り上げたいと思う。
福井県（合格者51名）のA木先生、島根県（合格者29名！）のT木先生、そちらの状況はいかがですか？
≪告知≫
病院薬剤師だまさんがYouTubeデビューしました！
病院薬剤師って素晴らしい【YouTube編】
コンテンツはクラウド型院内医薬品集・抗菌化学療法・後発品導入術・学会報告・書評など盛り沢山。
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合格率は若干下がったものの、昨年を上回る9,584名が合格した。
しかし、当院の薬剤師の欠員は一向に解消しない。
「二桁欠員」も、もはや非現実的な話ではなくなった。
県の中核病院であるにもかかわらず、である。
4年制から6年制への移行。
空白の2年間（2011・2012年）を経て、輩出が再開された薬剤師。
当時は薬学部・薬科大学の新設ラッシュ。
「薬剤師不足は早晩解消する」
誰もがそう信じて疑わなかった。
しかし・・・現実は違った。
平成24年度診療報酬改定で病棟薬剤業務実施加算が新設された。
臨床業務をこなせる薬剤師を多く抱える病院には有利な仕組みだ。
折しも「空白の2年間」のあおりで供給不足となっていた薬剤師。
全国の中核病院は躍起になって薬剤師の募集をかけた。
ところがそれで割を食ったのは・・・。
当院のような薬学部・薬科大学のない県の病院だった。
6年制に移行して若干減ったとはいえ、元々女性比率の多い職種。
親を安心させるため、いったんは帰郷し就職するものの、やがては大学時代に付き合っていた県外の彼氏の元へと嫁いでいく・・・。
そんなパターンを私は数知れず見てきた。
「だったら男性を取れば」
そんな声も聞こえるが、採用試験の成績は概して女性の方が上。
そもそも優秀な者は、環境が許す限り、自分のやりたいことがやれる県外の大病院を目指すことだろう。
保険薬局も強力なライバルだ。
勤続30年目の私ですらグラつく（笑）好待遇で募集されたら、将来が不安な今のご時世、そっちに流れても文句は言えまい。
1年たっても、3年たっても、5年たっても解消しない欠員。
病棟薬剤師業務を開始するどころか、日常業務さえも支障を来しスタッフは疲弊し、職場の雰囲気は悪化していく。
管理職は現場のフォローと上層部からのミッションに追われ、肝心のマネジメント業務まで手が回らない。
新人を採用しても、それと同数かそれ以上のベテラン・中堅が「経時的に」辞めていくため、職場のポテンシャルは低下していく。
その上、頼みの綱の内定者が、直前で採用を辞退する、卒延となる、国試に不合格となる（号泣）。
「民間より先に募集してはいけない」という公立病院ゆえの足枷。
「募集したってどうせ集まらない」という経験則としての諦観。
かくして深刻かつ慢性的な薬剤師不足は、「神経毒」のように我々を心身をジワジワ蝕んでいく・・・。
現在、どこの学会に参加しても最重要テーマは「地域連携」。
しかしそのキーマンとなる中核病院の薬剤師がこのような惨状で、どうやって地域連携などできるのか？
将棋で言えば、「既に詰んでいる」としか私には思えない。
検討しようにも、残業時間は増え続ける一方（4月からは管理職なので時間外手当はもうつかない（涙））で、余力などないからだ。
「働き方改革」というフレーズが虚しく耳に響く・・・。
行政は一体どこで舵取りを誤ったのか？
それとも我々薬剤師に非があったのか？
ともかく、今やれることから始めるしか術はない。
私は一つだけやれることを見つけた。
それは多分私が先陣を切らねばならないこと。
これから３年計画で練り上げたいと思う。
福井県（合格者51名）のA木先生、島根県（合格者29名！）のT木先生、そちらの状況はいかがですか？
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2017年02月19日
講義ノート：高齢者の薬物療法 ポリファーマシー対策を中心に
※平成27年度療養病床委員会セミナー（2015.7.19；受講料10,800円）より
高齢者は若返っている!?
⇒ 日本老年学会声明によれば、高齢者は5〜10歳若返っている（疾患別受療率が低下している）。４人に１人と言われる前期高齢者（65〜74歳）の要介護認定率は４%に過ぎない。様々な事情はあるものの、高齢者医療の主たる対象は後期高齢者（75歳以上；外来患者の1/4・入院患者の1/2）にならざるを得ないんだね。
フレイルは女性に多い
⇒ 女性は男性に比べて「ぽっくり病」が少なく、自立期間も長いが障害期間も長い。その理由は、衰弱・関節疾患・骨折・転倒・認知症など、要介護に至る原因疾患が男性に比べて多いからなんだね。
高齢者医療の難しさ
⇒ フレイルと言っても絶対的指標がある訳ではない。要介護および後期高齢者のエビデンスも少ない。患者の多病性や医療環境の多様性などから、一言で片付けられない難しさがあるんだね。
ポリファーマシー対策の意義
⇒ 東大病院の調査によれば後期高齢者の緊急入院の15%以上が薬物（過量投与）が原因と判明。逆に言えば「未然防止が可能」とも言えるんだね。
基準値の緩和
⇒ HbA1c目標値（IDF-フレイルおよび認知症8.5%、熊本宣言2013-治療強化が困難な際8.0％）や降圧目標（JSH2014-75歳以上150/90mmHg）など、世界的に基準値の緩和が進んでいるんだね。
原則よりも現実を
⇒ 服薬回数はなるべく少なく（できれば１日１回で一包化）、服薬タイミングは服薬または介助者の実情に沿って。薬剤師だからこそ、原則（薬理学）にこだわるのではなく、むしろどこまで許容されるかを見極めることが大切なんだね。
STOPP-J（高齢者の処方適正化スクリーニングツール）
⇒ 日本老年医学会では「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」「開始を考慮するべき薬物のリスト」を公開予定。フレイルや認知症でない前期高齢者は対象外である点がポイントなんだね。
高齢者は若返っている!?
⇒ 日本老年学会声明によれば、高齢者は5〜10歳若返っている（疾患別受療率が低下している）。４人に１人と言われる前期高齢者（65〜74歳）の要介護認定率は４%に過ぎない。様々な事情はあるものの、高齢者医療の主たる対象は後期高齢者（75歳以上；外来患者の1/4・入院患者の1/2）にならざるを得ないんだね。
フレイルは女性に多い
⇒ 女性は男性に比べて「ぽっくり病」が少なく、自立期間も長いが障害期間も長い。その理由は、衰弱・関節疾患・骨折・転倒・認知症など、要介護に至る原因疾患が男性に比べて多いからなんだね。
高齢者医療の難しさ
⇒ フレイルと言っても絶対的指標がある訳ではない。要介護および後期高齢者のエビデンスも少ない。患者の多病性や医療環境の多様性などから、一言で片付けられない難しさがあるんだね。
ポリファーマシー対策の意義
⇒ 東大病院の調査によれば後期高齢者の緊急入院の15%以上が薬物（過量投与）が原因と判明。逆に言えば「未然防止が可能」とも言えるんだね。
基準値の緩和
⇒ HbA1c目標値（IDF-フレイルおよび認知症8.5%、熊本宣言2013-治療強化が困難な際8.0％）や降圧目標（JSH2014-75歳以上150/90mmHg）など、世界的に基準値の緩和が進んでいるんだね。
原則よりも現実を
⇒ 服薬回数はなるべく少なく（できれば１日１回で一包化）、服薬タイミングは服薬または介助者の実情に沿って。薬剤師だからこそ、原則（薬理学）にこだわるのではなく、むしろどこまで許容されるかを見極めることが大切なんだね。
STOPP-J（高齢者の処方適正化スクリーニングツール）
⇒ 日本老年医学会では「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」「開始を考慮するべき薬物のリスト」を公開予定。フレイルや認知症でない前期高齢者は対象外である点がポイントなんだね。
2013年02月28日
裏の真意
今日の病薬例会は「病棟薬剤業務」に関するシンポジウムだった。
元ボスのところを含む３病院の取り組みが紹介された訳だが、それ以外にもかなり多くの病院が病棟薬剤業務実施加算を算定していることがわかった。
そして、そのほとんどが中小病院だった。
本県は全国的にも中小病院の比率が多い方なので、当然といえば当然なのだが、ここで「なるほどなぁ」と思ったのだ。
規模の大きい病院ほど病棟数も多く、加算を取ろうと思えば増員が必要となるが、「空白の２年間」の影響でそれもままならならず、泣く泣く算定を見送った施設も多い（当院もそのクチだ）。
「よりによってこんな時期に（算定を）新設しなくても」
･･･そんな恨み節も聞こえてきた程だ。
しかし、中小病院ならば、増員なしでも何とかなっているのだ。
ここに来て、次のような仮説が浮かんだ。
「あえてこの時期を選んだのでは？」
これまでの施策は、薬剤管理指導業務にしろ、専門薬剤師認定制度にしろ、規模が大きい施設ほど取り組みやすくなってなっており、中小病院はいわば「蚊帳の外」だった。
しかし、病棟薬剤業務でそれはマズい。
魅力的な医療報酬で中小病院を動かし、チーム医療を「草の根」から浸透させようと考えた結果が、今回のこのタイミングだったのでは？
「大病院ならば、ほっといてもじきにやるだろう」
･･･どうやら、まだ雌伏の時期のようだ（苦笑）。
元ボスのところを含む３病院の取り組みが紹介された訳だが、それ以外にもかなり多くの病院が病棟薬剤業務実施加算を算定していることがわかった。
そして、そのほとんどが中小病院だった。
本県は全国的にも中小病院の比率が多い方なので、当然といえば当然なのだが、ここで「なるほどなぁ」と思ったのだ。
規模の大きい病院ほど病棟数も多く、加算を取ろうと思えば増員が必要となるが、「空白の２年間」の影響でそれもままならならず、泣く泣く算定を見送った施設も多い（当院もそのクチだ）。
「よりによってこんな時期に（算定を）新設しなくても」
･･･そんな恨み節も聞こえてきた程だ。
しかし、中小病院ならば、増員なしでも何とかなっているのだ。
ここに来て、次のような仮説が浮かんだ。
「あえてこの時期を選んだのでは？」
これまでの施策は、薬剤管理指導業務にしろ、専門薬剤師認定制度にしろ、規模が大きい施設ほど取り組みやすくなってなっており、中小病院はいわば「蚊帳の外」だった。
しかし、病棟薬剤業務でそれはマズい。
魅力的な医療報酬で中小病院を動かし、チーム医療を「草の根」から浸透させようと考えた結果が、今回のこのタイミングだったのでは？
「大病院ならば、ほっといてもじきにやるだろう」
･･･どうやら、まだ雌伏の時期のようだ（苦笑）。
2013年01月27日
ＤＩ室から眺めた病棟薬剤業務
※今度は病薬会誌の巻頭言を執筆中。
今年度より新設された病棟薬剤業務加算。
人員の関係から算定を見送った当院にとって、更にはＤＩ室に属する自分にとって、とりあえずは「関係のない話」とタカをくくっていたが、とんでもなかった。
日本病院薬剤師会より発出された「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」では、医薬品の情報収集と医師への情報提供等は病棟専任薬剤師の業務と位置付けられていたからだった。
従来ＤＩ室の薬剤師が担ってきた役割が、今後は病棟薬剤師の役割に。
一見突拍子もない方針転換だが、少し冷静に考えてみると、すこぶる現実的であることに気付かされる。
確かにＤＩ室の薬剤師は医薬品の情報収集を行うが、それはあくまで「採用品」ベースでのこと。
実際には、入院患者は「採用品」以外の薬も持参薬として服用している。
「非採用品」をも含めた情報収集など、ＤＩ室でまかないきれる筈もないし、第一効率が悪過ぎる。
医薬品の情報収集は、持参薬をも含めた担当患者の薬歴を把握している病棟薬剤師に任せるのが理にかなっているのだ。
皆まで言わぬが、情報提供も然り。
「テーラーメイドの波」がＤＩ業務にまで押し寄せていることを、否が応でも実感させられてしまう。
さて、そういった視点で眺めると、病棟薬剤師の前には様々な「壁」が立ちはだかっていることがわかる。
まずは「時間の壁」。
現時点では努力目標ながら、病棟薬剤師には「休日等も対応ができる体制」が求められているが、ＤＩ室がフォローできるのは平日日勤帯のみに限られる。
次に「距離の壁」。
ＤＩ室がいかに充実していようと、病棟薬剤師は、日に何度も「遠い」病棟との間を往復する訳にはいかない。
最後に「技術の壁」。
今後は、病棟薬剤師にもＤＩ室の薬剤師と同等の「情報リテラシー」が要求されるが、かといって一朝一夕に習得できるものでもない。
これらの「壁」は、施設毎に工夫して乗り越えていくほかはない。
しかし、何よりも大切なのは病棟薬剤師各人の「意識改革」だろう。
「持参薬管理」「フィジカルアセスメント」「ＣＤＴＭ」と、旧来の常識の外から次々に突きつけられる命題。
「我こそが担い手」という自負さえあれば、どんなに険しくとも心躍る道程となるに違いない。
かく言うＤＩ室の薬剤師である自分にも突きつけられている命題が･･･。
ＤＩの専門家がＤＩ業務を手放してよいのか？
一見理不尽のようにも思えるが、やはりそうではない。
現場にいる薬剤師こそが、最も必要な情報を集められる。
現場にいる薬剤師こそが、最も的確な情報を伝えられる。
ＩＣＴ然り、ＮＳＴ然り、緩和ケア然り。
最前線たる病棟薬剤師と専門家たる薬剤師の「健全」な連携こそが、今求められているのだから（了）。
今年度より新設された病棟薬剤業務加算。
人員の関係から算定を見送った当院にとって、更にはＤＩ室に属する自分にとって、とりあえずは「関係のない話」とタカをくくっていたが、とんでもなかった。
日本病院薬剤師会より発出された「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」では、医薬品の情報収集と医師への情報提供等は病棟専任薬剤師の業務と位置付けられていたからだった。
従来ＤＩ室の薬剤師が担ってきた役割が、今後は病棟薬剤師の役割に。
一見突拍子もない方針転換だが、少し冷静に考えてみると、すこぶる現実的であることに気付かされる。
確かにＤＩ室の薬剤師は医薬品の情報収集を行うが、それはあくまで「採用品」ベースでのこと。
実際には、入院患者は「採用品」以外の薬も持参薬として服用している。
「非採用品」をも含めた情報収集など、ＤＩ室でまかないきれる筈もないし、第一効率が悪過ぎる。
医薬品の情報収集は、持参薬をも含めた担当患者の薬歴を把握している病棟薬剤師に任せるのが理にかなっているのだ。
皆まで言わぬが、情報提供も然り。
「テーラーメイドの波」がＤＩ業務にまで押し寄せていることを、否が応でも実感させられてしまう。
さて、そういった視点で眺めると、病棟薬剤師の前には様々な「壁」が立ちはだかっていることがわかる。
まずは「時間の壁」。
現時点では努力目標ながら、病棟薬剤師には「休日等も対応ができる体制」が求められているが、ＤＩ室がフォローできるのは平日日勤帯のみに限られる。
次に「距離の壁」。
ＤＩ室がいかに充実していようと、病棟薬剤師は、日に何度も「遠い」病棟との間を往復する訳にはいかない。
最後に「技術の壁」。
今後は、病棟薬剤師にもＤＩ室の薬剤師と同等の「情報リテラシー」が要求されるが、かといって一朝一夕に習得できるものでもない。
これらの「壁」は、施設毎に工夫して乗り越えていくほかはない。
しかし、何よりも大切なのは病棟薬剤師各人の「意識改革」だろう。
「持参薬管理」「フィジカルアセスメント」「ＣＤＴＭ」と、旧来の常識の外から次々に突きつけられる命題。
「我こそが担い手」という自負さえあれば、どんなに険しくとも心躍る道程となるに違いない。
かく言うＤＩ室の薬剤師である自分にも突きつけられている命題が･･･。
ＤＩの専門家がＤＩ業務を手放してよいのか？
一見理不尽のようにも思えるが、やはりそうではない。
現場にいる薬剤師こそが、最も必要な情報を集められる。
現場にいる薬剤師こそが、最も的確な情報を伝えられる。
ＩＣＴ然り、ＮＳＴ然り、緩和ケア然り。
最前線たる病棟薬剤師と専門家たる薬剤師の「健全」な連携こそが、今求められているのだから（了）。
2012年12月10日
主体的な服薬管理者の不在
ここにきて、当院では「持参薬問題」が再び問題化している。
治療上重要な他院の薬を主治医が把握できず、中断したままとなってしまっていたり、入院後しばらくしてから持参して勝手に服用されていたりと、そういった事例が立て続けに起こっているからだ。
当然、薬剤師は何をやっているのだ、という話になる。
しかし、現状では持参薬の有無は看護師が確認しており、薬剤師は看護師の依頼を受けて薬剤鑑別や持参薬登録を行っているに過ぎない。
また、薬剤師が患者やその家族から服薬状況を聴取するのは、原則として薬剤管理指導料を算定している場合のみ。
「抜け」があって当然なのだ。
「患者の服薬管理をトータルかつ主体的に行うのは一体誰の仕事なんや！」
元安全管理室長・Ｆ田先生の一喝が聞こえてきそうだ。
主体的な服薬管理者の不在。
これは恐らく日本中の病院が頭を抱えている問題なのだろう。
11項目ある病棟薬剤業務で、「患者背景及び持参薬の確認とその評価に基づく処方設計と提案」が筆頭に挙げられている意味を思い知らされた気がした。
治療上重要な他院の薬を主治医が把握できず、中断したままとなってしまっていたり、入院後しばらくしてから持参して勝手に服用されていたりと、そういった事例が立て続けに起こっているからだ。
当然、薬剤師は何をやっているのだ、という話になる。
しかし、現状では持参薬の有無は看護師が確認しており、薬剤師は看護師の依頼を受けて薬剤鑑別や持参薬登録を行っているに過ぎない。
また、薬剤師が患者やその家族から服薬状況を聴取するのは、原則として薬剤管理指導料を算定している場合のみ。
「抜け」があって当然なのだ。
「患者の服薬管理をトータルかつ主体的に行うのは一体誰の仕事なんや！」
元安全管理室長・Ｆ田先生の一喝が聞こえてきそうだ。
主体的な服薬管理者の不在。
これは恐らく日本中の病院が頭を抱えている問題なのだろう。
11項目ある病棟薬剤業務で、「患者背景及び持参薬の確認とその評価に基づく処方設計と提案」が筆頭に挙げられている意味を思い知らされた気がした。
2012年09月22日
医薬品情報管理業務のパラダイムシフト
平成22年付の医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」を受け、本年度より病棟薬剤業務実施加算が新設された。
その後日本病院薬剤師会より発出された「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」では、医薬品の情報収集と医師への情報提供等は病棟専任薬剤師の業務として位置付けられており、医薬品情報管理室（ＤＩ室）に依存した従来の発想からの転換（パラダイムシフト）が必要となっている。
それでは我々は、医薬品情報管理業務（ＤＩ業務）を今後どのように見直し、病棟薬剤業務に向けた体制作りを行うべきなのだろうか？
だまさんが考えるポイントは、下記の３つ。
それぞれについて考察していこう。
その後日本病院薬剤師会より発出された「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」では、医薬品の情報収集と医師への情報提供等は病棟専任薬剤師の業務として位置付けられており、医薬品情報管理室（ＤＩ室）に依存した従来の発想からの転換（パラダイムシフト）が必要となっている。
それでは我々は、医薬品情報管理業務（ＤＩ業務）を今後どのように見直し、病棟薬剤業務に向けた体制作りを行うべきなのだろうか？
だまさんが考えるポイントは、下記の３つ。
１．インフラの活用
２．情報の共有・一元化
３．情報リテラシーの普及
それぞれについて考察していこう。
１．インフラの活用 〜物理的障壁と時間的障壁の克服〜
ＤＩ室の薬剤師とそれ以外の薬剤師との間には２つの障壁がある。
一つめは「物理的障壁」。
規模が大きい施設であればあるほど、ＤＩ室と病棟の距離は遠い傾向にあり、医薬品の情報収集のうえでの障壁となり得る。
電話やＰＨＳによる口頭伝達にはおのずと限界がある。
かといって、病棟とＤＩ室との間を病棟薬剤師が１日に何度も往復することは、時間の面でも労力の面でも現実的ではないからだ。
病棟薬剤師がＤＩ室に赴くことは最小限にとどめ、日常必要とされる情報は病棟において収集できなくては困る（病棟以外の部署も然り）。
そこで、「情報のクラウド化（どこでも化）」が必要となる。
二つめは「時間的障壁」。
実は、ＤＩ室の稼働時間は１週間の中では1/4にも満たない。
※１週間（24時間×7日＝168時間）のうち、ＤＩ室が稼動しているのは平日日勤帯（8時間×5日＝40時間）のみであり、稼働率は23.8％（40時間÷168時間×100＝23.8％）となる。
言うまでもなく、医療は24時間体制で行われている。
ＤＩ室が稼動していない時間帯であっても、可能な限りの情報収集は可能でなくてはならない。
そこで、「情報のオンデマンド化（いつでも化）」が必要となる。
では、情報のクラウド化・オンデマンド化を図り、物理的・時間的障壁を克服するためには、具体的にどうすればよいのだろうか？
既に施設内に院内ＬＡＮやイントラネットといったネットワーク・インフラがあるのならば、まずはその活用を検討すべきだろう。
幸いなことに、近年では接続および検索速度・サーバの容量などが問題となることは減った。
将来的な選択肢として、近年進歩の著しいインターネット上のクラウドサービスを利用する方法も考えられるが、セキュリティやデータ保全の問題をクリアする必要がある。
一つめは「物理的障壁」。
規模が大きい施設であればあるほど、ＤＩ室と病棟の距離は遠い傾向にあり、医薬品の情報収集のうえでの障壁となり得る。
電話やＰＨＳによる口頭伝達にはおのずと限界がある。
かといって、病棟とＤＩ室との間を病棟薬剤師が１日に何度も往復することは、時間の面でも労力の面でも現実的ではないからだ。
病棟薬剤師がＤＩ室に赴くことは最小限にとどめ、日常必要とされる情報は病棟において収集できなくては困る（病棟以外の部署も然り）。
そこで、「情報のクラウド化（どこでも化）」が必要となる。
二つめは「時間的障壁」。
実は、ＤＩ室の稼働時間は１週間の中では1/4にも満たない。
※１週間（24時間×7日＝168時間）のうち、ＤＩ室が稼動しているのは平日日勤帯（8時間×5日＝40時間）のみであり、稼働率は23.8％（40時間÷168時間×100＝23.8％）となる。
言うまでもなく、医療は24時間体制で行われている。
ＤＩ室が稼動していない時間帯であっても、可能な限りの情報収集は可能でなくてはならない。
そこで、「情報のオンデマンド化（いつでも化）」が必要となる。
では、情報のクラウド化・オンデマンド化を図り、物理的・時間的障壁を克服するためには、具体的にどうすればよいのだろうか？
既に施設内に院内ＬＡＮやイントラネットといったネットワーク・インフラがあるのならば、まずはその活用を検討すべきだろう。
幸いなことに、近年では接続および検索速度・サーバの容量などが問題となることは減った。
将来的な選択肢として、近年進歩の著しいインターネット上のクラウドサービスを利用する方法も考えられるが、セキュリティやデータ保全の問題をクリアする必要がある。
２．情報の共有・一元化 〜コンテンツの充実〜
先述した物理的・時間的障壁は、何も今に始まったことではない。
現に病棟薬剤師は、それらの障壁を承知のうえで、収集可能な情報は自力で収集しているのだ。
しかし、恐らく彼らの中に、「自分たちはＤＩ活動をしている」「自分たちはＤＩ担当者だ」という自覚は乏しいに違いない。
なぜなら、病棟薬剤師は、いちいちＤＩ室に問い合わせたり赴いたりするのが大変だからという理由で、やむを得ず行っているに過ぎないからだ。
そこに発想の転換（パラダイムシフト）の必要性がある。
先述の通り、「医薬品の情報収集は病棟薬剤師の業務である」と明確に位置付けられたのだから。
病棟薬剤師が今後担うべき役割は、情報の共有・一元化への協力だ。
病棟薬剤師が日々収集している情報は、ＤＩ室の薬剤師が闇雲に収集するそれと比べて、はるかに実用的である違いない。
なぜならば、彼らはそれらの情報を必要に迫られて収集しているからだ。
しかし、今後はそれらを自らの便益にのみ使用するのではなく、その実用的価値を十分認識したうえで、「共有財産」として取り扱うべきなのだ。
これとは別に取り組むべきことがもう一つある。
それは、書籍も含めた紙媒体の資料の電子化だ。
これまで収集・蓄積されてきた紙媒体の資料は、先に述べた物理的障壁の影響もあり、再利用されずに死蔵されていく傾向にある。
紙媒体の資料の電子化が実現すれば、コンテンツは格段に充実する。
また、近年では、高速スキャナやスキャン代行サービスにより電子化は容易となっており、これを利用しない手はない。
現に病棟薬剤師は、それらの障壁を承知のうえで、収集可能な情報は自力で収集しているのだ。
しかし、恐らく彼らの中に、「自分たちはＤＩ活動をしている」「自分たちはＤＩ担当者だ」という自覚は乏しいに違いない。
なぜなら、病棟薬剤師は、いちいちＤＩ室に問い合わせたり赴いたりするのが大変だからという理由で、やむを得ず行っているに過ぎないからだ。
そこに発想の転換（パラダイムシフト）の必要性がある。
先述の通り、「医薬品の情報収集は病棟薬剤師の業務である」と明確に位置付けられたのだから。
病棟薬剤師が今後担うべき役割は、情報の共有・一元化への協力だ。
病棟薬剤師が日々収集している情報は、ＤＩ室の薬剤師が闇雲に収集するそれと比べて、はるかに実用的である違いない。
なぜならば、彼らはそれらの情報を必要に迫られて収集しているからだ。
しかし、今後はそれらを自らの便益にのみ使用するのではなく、その実用的価値を十分認識したうえで、「共有財産」として取り扱うべきなのだ。
これとは別に取り組むべきことがもう一つある。
それは、書籍も含めた紙媒体の資料の電子化だ。
これまで収集・蓄積されてきた紙媒体の資料は、先に述べた物理的障壁の影響もあり、再利用されずに死蔵されていく傾向にある。
紙媒体の資料の電子化が実現すれば、コンテンツは格段に充実する。
また、近年では、高速スキャナやスキャン代行サービスにより電子化は容易となっており、これを利用しない手はない。
３．情報リテラシーの普及 〜ＤＩ室依存からの脱皮〜
どんなにインフラやコンテンツを整備しても、個々の薬剤師がそれを十分に活用できなければ意味がない。
そこで必要となるのが「情報リテラシー」だ。
情報リテラシー（information literacy）とは、情報化社会でコンピューターなど情報関連技術を習得し、積極的に情報を活用することのできる能力のこと（大辞林より）。
病棟薬剤業務を実践するためには、病棟薬剤師もＤＩ室の薬剤師と同等の情報リテラシーを習得し、院内のデータベースやインターネットを自由自在に使いこなせなくてはならない。
つまり、ＤＩ室に依存した情報収集のあり方から脱皮する訳だ。
では、情報リテラシーを習得するにはどうすればいいだろうか？
とにかく実践（やってみること）が必須条件だが、ケーススタディなどの講習がその手本となろう。
もう一つは、逆説的だが、病棟薬剤師がＤＩ室で情報収集することだ。
ＤＩ室で情報収集しても、病棟薬剤業務実施加算の算定は可能であり、その際、ＤＩ室の薬剤師からの助言を受けられる点がメリットとなる。
そこで必要となるのが「情報リテラシー」だ。
情報リテラシー（information literacy）とは、情報化社会でコンピューターなど情報関連技術を習得し、積極的に情報を活用することのできる能力のこと（大辞林より）。
病棟薬剤業務を実践するためには、病棟薬剤師もＤＩ室の薬剤師と同等の情報リテラシーを習得し、院内のデータベースやインターネットを自由自在に使いこなせなくてはならない。
つまり、ＤＩ室に依存した情報収集のあり方から脱皮する訳だ。
では、情報リテラシーを習得するにはどうすればいいだろうか？
とにかく実践（やってみること）が必須条件だが、ケーススタディなどの講習がその手本となろう。
もう一つは、逆説的だが、病棟薬剤師がＤＩ室で情報収集することだ。
ＤＩ室で情報収集しても、病棟薬剤業務実施加算の算定は可能であり、その際、ＤＩ室の薬剤師からの助言を受けられる点がメリットとなる。
ＤＩ室の今後のあり方
１〜３を達成したからといって、ＤＩ室の業務がなくなる訳ではもちろんない（ましてや疑義照会・マスタメンテ・実務実習といった、（狭義の）ＤＩ業務以外の業務は増える一方だ･･･）。
ここでは、ＤＩ室の今後のあり方、特にその大部分を病棟薬剤師に移譲した後のＤＩ業務の進め方について述べてみたい。
１）インフラ・コンテンツ・リテラシーのマネジメント
これまで述べてきたように、「インフラの活用」「コンテンツの充実」「情報リテラシーの普及」は病棟薬剤業務を実践するために不可欠な要件だ。
しかし、これらは同時に陳腐化・老朽化しやすい要素でもある。
これらのマネジメントは、ＤＩ室の薬剤師にしかできないことだ。
２）情報の専門的評価の追求
ＤＩ室の薬剤師は、医薬品情報管理業務のプロフェッショナルとして、更なる進化を目指していかねばならない。
具体的には、薬物動態学・疫学・外国語などの知識を高め、より専門的な情報の評価・加工ができる体制を追求する。
３）医薬品情報専門薬剤師の育成
安全性情報が出された際に、その内容を勘案した措置・対策を提言するなど、院内での情報活用と対策立案に中心的機能を果たすことのできるキーパーソンたる薬剤師の育成を目指す。
このように、ＤＩ室の薬剤師もまた、パラダイムシフトが求められているのだ（了）。
ここでは、ＤＩ室の今後のあり方、特にその大部分を病棟薬剤師に移譲した後のＤＩ業務の進め方について述べてみたい。
１）インフラ・コンテンツ・リテラシーのマネジメント
これまで述べてきたように、「インフラの活用」「コンテンツの充実」「情報リテラシーの普及」は病棟薬剤業務を実践するために不可欠な要件だ。
しかし、これらは同時に陳腐化・老朽化しやすい要素でもある。
・インフラ全体を俯瞰して、時代に合った枠組みを整備すること
・データベースの妥当性・正確性を評価し、更新・削除すること
・最新の情報をもとに、スタッフの情報リテラシーを養成すること
これらのマネジメントは、ＤＩ室の薬剤師にしかできないことだ。
２）情報の専門的評価の追求
ＤＩ室の薬剤師は、医薬品情報管理業務のプロフェッショナルとして、更なる進化を目指していかねばならない。
具体的には、薬物動態学・疫学・外国語などの知識を高め、より専門的な情報の評価・加工ができる体制を追求する。
３）医薬品情報専門薬剤師の育成
安全性情報が出された際に、その内容を勘案した措置・対策を提言するなど、院内での情報活用と対策立案に中心的機能を果たすことのできるキーパーソンたる薬剤師の育成を目指す。
このように、ＤＩ室の薬剤師もまた、パラダイムシフトが求められているのだ（了）。
2012年09月17日
医薬品安全性情報等管理体制について
ＤＩ実例集（171）（2011.4.28放送分）
九州大学病院薬剤部 薬品情報係長 三嶋一登
ストリーミング版・テキスト版
医薬品安全性情報等管理体制加算（平成24年度より病棟薬剤業務実施加算に統合）の算定要件を解説したうえで、九州大学病院における体制を紹介している。
■副作用発現時の報告体制
主な相違点（九大病院vs当院）は、�（鷙霄圈複庁秒甘�薬剤師vs病棟薬剤師）��評価基準（重篤度分類基準・被疑薬との因果関係のスコア化vs主観）��フィードバックの主体（医薬品安全管理委員会vs薬剤局）の３点。
■関連した医師を特定した医薬品適正使用の通知実例
詳細は不明だが、当院とほぼ同じ方法だと思われる。
■医薬品安全性情報の報告体制
組織体制はやや異なるのみ。報告頻度（年８件）も当院とほぼ同じ。
2012年04月16日
「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」を読んで
日病薬のＨＰに「薬剤師の病棟業務の進め方（Ver.1.0）」がＵＰされた。
ここでは、現時点での最大の関心事と思われる「薬剤管理指導業務と病棟薬剤業務の区別」について紹介されている。
早速その内容を見ていこう。
ここでは、現時点での最大の関心事と思われる「薬剤管理指導業務と病棟薬剤業務の区別」について紹介されている。
早速その内容を見ていこう。
薬剤管理指導業務とは
･･･主に投薬以後における患者に対する業務
つまり、これらは病棟薬剤業務に含まれない訳だ。
�� 薬歴の確認
�� 処方内容の確認
・投薬以後の薬学的管理（薬剤の投与量、投与方法、相互作用、重複投与、配合変化、配合禁忌等の確認）を行い、投薬の妥当性を再確認する。
・診療録等との照合、重複処方・処方もれ等の発見、薬歴チェックを行う。
�� ハイリスク薬・麻薬等への対応
・ハイリスク薬及び麻薬等の処方については、監査を厳格に行い、その妥当性を確認する。
・ハイリスク薬及び麻薬等が投与される患者に対し薬学的管理を行い、患者からの相談に対応する。
・ハイリスク薬の薬剤管理指導業務については、本会の「ハイリスク薬の薬剤管理指導に関する業務ガイドライン（Ver.2）」を参照する。
�� 患者等への説明と指導等
・患者への投薬（注射剤、内服剤等）について、患者等が十分に理解できるよう説明・指導を行う。
・患者等との面談により、良好な信頼関係を構築する。
�� 退院時指導
・退院後も適切な薬物療法が継続できるよう、患者の相談に応じる。
�� 薬剤管理指導記録簿の作成
つまり、これらは病棟薬剤業務に含まれない訳だ。
病棟薬剤業務とは
･･･主に投薬前における患者に対する業務、医薬品の情報及び管理に関する業務、医療スタッフとのコミュニケーション
⇒病棟薬剤師にとって大きな比重を占める「持参薬のマネジメント」が、病棟薬剤業務として明確に位置付けられた。
⇒記述の質・量から考えても、最も重要な業務であることは明らか。「CDTM＝病棟薬剤業務」と言っても過言ではない。
⇒病棟薬剤業務はＤＩ業務もこなさなければならない。「病棟⇔ＤＩ室」間に物理的な距離があるのなら尚更だ。
⇒これは当然のこと。
⇒医薬品・医療機器等安全性情報報告はともかく、これまでは誰の役割か不明確だった健康被害救済制度の支援業務が病棟薬剤業務として位置付けられた。
⇒�Г鮟�けば、当院では既にやっていること。
⇒「記録がないのは実施がないこと」「記録がなければ評価もできない」と言う位、業務日誌は今後重要な意味を持ってくる筈。保存期間や勤務管理との関係も名言された以上、疎かにはできない。
�� 患者背景及び持参薬の確認とその評価に基づく処方設計と提案
・入院した患者等の面談を行い、持参薬、一般薬も含めた服薬状況、アレルギー歴及び健康食品等の日々の摂取量や相互作用の可能性や、抗血小板薬や抗凝固薬等、入院治療において特に注意が必要な薬剤を確認する。
・入院した患者等の面談により得られた情報を、入院中の処置等で使用する薬剤も含めて、医師等へ提供するとともに、処方設計と提案を行い、その書面の写しを診療録に添付する。
・当該医療機関で未採用の薬剤について、代替品・後発医薬品等の提案等を行う。
⇒病棟薬剤師にとって大きな比重を占める「持参薬のマネジメント」が、病棟薬剤業務として明確に位置付けられた。
�� 患者状況の把握と処方提案
・副作用モニタリング、TDM（治療薬物モニタリング）等によって得られた情報を、医師等へフィードバックし、必要に応じて、処方変更等の提案を行う。
・副作用発現、効果の確認等のために、必要に応じて、病棟ラウンドとバイタルサイン・フィジカルアセスメント等を実施する。それに基づいた情報を、医師等へフィードバックし、処方変更の提案等により、薬剤による副作用の軽減と防止に貢献する。
・投薬されている薬剤のアドヒアランス及び服薬の阻害要因を評価・確認する。
・患者に複数の薬剤が同時に投与される場合には、投与前に、注射剤と内用剤との間の相互作用の有無等の確認を行う。
・治療方針に係る説明を行う際に、ハイリスク薬の説明を投与前に行う必要がある場合には、投与前に患者等に詳細に説明する。
・抗がん薬を投与している患者については、病棟においてもレジメンチェックと副作用軽減のための処方提案を行う。
・薬物療法プロトコルを設計提案し、医師等と協働して作成し、それに基づく実施と管理を行う。
・薬剤の投与に際して、個々の患者に合った流量、投与量等を計算して、医師等に提案する。
・薬剤特性を踏まえたTDM（治療薬物モニタリング）や検査のオーダの依頼、または、医師との合意（包括合意も含む）のもとにオーダを行う。
・薬剤師が処方提案や継続処方のオーダ入力支援を実施した場合には、その内容を診療録等に記録する。
⇒記述の質・量から考えても、最も重要な業務であることは明らか。「CDTM＝病棟薬剤業務」と言っても過言ではない。
�� 医薬品の情報収集と医師への情報提供等
・医薬品情報の収集と提供、資料作成、処方設計等を行う。とりわけ、PMDAメディナビに登録して、最新の情報を収集する。
・医薬品情報管理室の薬剤師と連携をとり、当該病棟での問題点等の情報を共有するとともに、各病棟で業務を実施するにあたり必要な情報を収集する。
・当該病棟で使用される医薬品の安全性情報及び新薬、後発医薬品等に対する情報を医師等へ速やかに伝達する。
⇒病棟薬剤業務はＤＩ業務もこなさなければならない。「病棟⇔ＤＩ室」間に物理的な距離があるのなら尚更だ。
�� 薬剤に関する相談体制の整備
・医療安全の確保に万全を期す観点から、各医療スタッフからの相談に応じる。
⇒これは当然のこと。
�� 副作用等による健康被害が発生した時の対応
・医薬品を適正に使用したにもかかわらず、重篤な副作用や感染症等が発生した場合に、患者の相談に応じるとともに、PMDA（医薬品医療機器総合機構）の健康被害救済制度（「医薬品副作用被害救済制度」と「生物由来製品感染等被害救済制度」）について説明して、救済申請の支援を行う。
・医薬品等の使用によって発生した健康被害の情報を、行政機関等に報告する。
⇒医薬品・医療機器等安全性情報報告はともかく、これまでは誰の役割か不明確だった健康被害救済制度の支援業務が病棟薬剤業務として位置付けられた。
�� 多職種との連携
・必要に応じて、病棟カンファレンスの参加や回診同行等により、患者情報を収集するとともに薬物療法について提案する。
・個々の患者に対して途切れのない薬物療法を実施するために、必要に応じて、退院先の医療機関・介護保険施設等との連携を図る
�� 結核病棟におけるDOTS（直接監視下短期化学療法）の取り組み
・結核患者に化学療法を行う際には、患者自身が規則的な服薬の重要性を理解し、確実に服薬できるように習慣づけるための支援を行う。
�� 抗がん薬等の適切な無菌調製
�� 当該医療機関及び当該病棟における医薬品の投与・注射状況の把握
�� 当該病棟における医薬品の適正な保管・管理
⇒�Г鮟�けば、当院では既にやっていること。
�� 当該病棟に係る業務日誌の作成等
・各病棟における業務内容と要した時間を記録した業務日誌を作成し、５年間保存するとともに、当該日誌を用いた勤務管理を行う。
・患者の薬物療法に直接的に関わる業務については、可能な限り、その実施内容を診療録にも記録する。
⇒「記録がないのは実施がないこと」「記録がなければ評価もできない」と言う位、業務日誌は今後重要な意味を持ってくる筈。保存期間や勤務管理との関係も名言された以上、疎かにはできない。
2012年03月24日
病棟薬剤業務と薬剤管理指導業務が分かれた意味
送別会の時、同僚の薬剤師と病棟業務について語り合う機会があった。
彼女は私と同い年。
家庭がある身にもかかわらず、誰よりも遅くまで病棟に残り、患者や病棟スタッフからの信望も厚い、いわば「病棟薬剤師の鑑（かがみ）」というべき存在で、私も日頃から尊敬している人物だ。
しかし、彼女の口から出たのは、意外にも苦悩の言葉だった。
１年ほど前に私はこんな記事を書いた。
彼女も私と同様、「患者志向の服薬指導」を目指してきた薬剤師。
詳しくは伏せるが、そんな彼女が、私とはまた違った形で理想と現実のギャップに苦しんでいたのだった。
（ここから先は彼女へのメッセージです）
プログにも書いた通り、患者さんとの素晴らしい「出逢い」がなければ、私もここまでは頑張って来られなかったと思います。
だまさんという薬剤師は、患者さんに育ててもらったのです。
しかし、慢性的な人手不足、患者さんとの「出逢い」も希薄となった今、それも難しくなってしまいました。
ノルマをこなすのに精一杯の若手に「患者志向」まで求めるのは酷だと思うし、仮にそれを強要したとしても、下支えするものがない彼らは、いずれ燃え尽きるか億劫になってしまうに違いありません。
そのような中、今年度より「病棟薬剤業務」と「薬剤管理指導業務」が別々に評価されるようになったことは大きな意味を持つかもしれません。
これまで評価されてこなかった部分にも陽が当たるようになり、薬剤師増員の芽も出てきたからです。
違う方向に進みかけていた時計の針が戻ってきた。
私たちの役割はまだ終わっていない。
･･･そう私は考えます。
彼女は私と同い年。
家庭がある身にもかかわらず、誰よりも遅くまで病棟に残り、患者や病棟スタッフからの信望も厚い、いわば「病棟薬剤師の鑑（かがみ）」というべき存在で、私も日頃から尊敬している人物だ。
しかし、彼女の口から出たのは、意外にも苦悩の言葉だった。
１年ほど前に私はこんな記事を書いた。
彼女も私と同様、「患者志向の服薬指導」を目指してきた薬剤師。
詳しくは伏せるが、そんな彼女が、私とはまた違った形で理想と現実のギャップに苦しんでいたのだった。
（ここから先は彼女へのメッセージです）
プログにも書いた通り、患者さんとの素晴らしい「出逢い」がなければ、私もここまでは頑張って来られなかったと思います。
だまさんという薬剤師は、患者さんに育ててもらったのです。
しかし、慢性的な人手不足、患者さんとの「出逢い」も希薄となった今、それも難しくなってしまいました。
ノルマをこなすのに精一杯の若手に「患者志向」まで求めるのは酷だと思うし、仮にそれを強要したとしても、下支えするものがない彼らは、いずれ燃え尽きるか億劫になってしまうに違いありません。
そのような中、今年度より「病棟薬剤業務」と「薬剤管理指導業務」が別々に評価されるようになったことは大きな意味を持つかもしれません。
これまで評価されてこなかった部分にも陽が当たるようになり、薬剤師増員の芽も出てきたからです。
違う方向に進みかけていた時計の針が戻ってきた。
私たちの役割はまだ終わっていない。
･･･そう私は考えます。
2012年03月22日
病棟薬剤業務（≧20時間／週）＝100点／週
(１) 当該保険医療機関の病棟において、薬剤師が医療従事者の負担軽減及び薬物療法の有効性、安全性の向上に資する業務（以下「病棟薬剤業務」という。）を実施していることを評価したものであり、病棟専任の薬剤師が病棟薬剤業務を１病棟１週間につき20時間相当以上（複数の薬剤師が一の病棟において実施する場合には、当該薬剤師が実施に要した時間を全て合算して得た時間が20時間相当以上）実施している場合に、週１回に限り加算する。ただし、療養病棟入院基本料、精神病棟入院基本料又は特定機能病院入院基本料（精神病棟に限る。）を算定している患者については、入院した日から起算して４週を限度として加算できる。なお、ここでいう入院した日とは、第２部通則５に規定する起算日のことをいい、入院期間が通算される入院の初日のことをいう。
・つまり、{入院日数÷７（小数点以下切捨て）＋１}×100点を加算可能。
・例えば入院期間が12日間ならば、100点×２回＝200点加算できる。
・精神科病棟等では100点×４週＝400点が上限だが、それ以外の病棟では上限はない。
・ＤＰＣ適用患者には加算できないが、代わりに機能評価係数がUPする。
病棟薬剤業務の定義
(２) 病棟薬剤業務とは、次に掲げるものであること。
ア．過去の投薬・注射及び副作用発現状況等を患者又はその家族等から聴取し、当該保険医療機関及び可能な限り他の保険医療機関における投薬及び注射に関する基礎的事項を把握すること。
イ．医薬品医療機器情報配信サービス（PMDAメディナビ）によるなど、インターネットを通じて常に最新の医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全性情報等の医薬品情報の収集を行うとともに、重要な医薬品情報については、医療従事者へ周知していること。
ウ．当該保険医療機関において投薬される医薬品について、以下の情報を知ったときは、速やかに当該患者の診療を担当する医師に対し、当該情報を文書により提供すること。
�� 医薬品緊急安全性情報
�� 医薬品・医療機器等安全性情報
エ．入院時に、持参薬の有無、薬剤名、規格、剤形等を確認し、服薬計画を書面で医師等に提案するとともに、その書面の写しを診療録に添付すること。
オ．当該病棟に入院している患者に対し２種以上（注射薬及び内用薬を各１種以上含む。）の薬剤が同時に投与される場合には、治療上必要な応急の措置として薬剤を投与する場合等を除き、投与前に、注射薬と内用薬との間の相互作用の有無等の確認を行うこと。
カ．患者又はその家族に対し、治療方針に係る説明を行う中で、特に安全管理が必要な医薬品等の説明を投与前に行う必要がある場合には、病棟専任の薬剤師がこれを行うこと。なお、ここでいう特に安全管理が必要な医薬品とは、薬剤管理指導料の対象患者に規定する医薬品のことをいう。
キ．流量又は投与量の計算等が必要な特に安全管理が必要な医薬品等の投与にあたっては、治療上必要な応急の措置として薬剤を投与する場合等を除き、投与前に病棟専任の薬剤師が当該計算等を実施すること。
ク．アからキまでに掲げる業務のほか、「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」（平成22年４月30日医政発0430第１号）の記の２の（１）（��、�Φ擇哭┐鮟�く。）に掲げる業務についても、可能な限り実施するよう努めること。
ア・エ・オ・カ・キは、薬剤管理指導料を算定しない患者にもそれと同等の薬学的管理を行えということのようだ。
イ・ウは、「医薬品安全性情報等管理体制加算」の要件が、その廃止に伴い「病棟薬剤業務実施加算」に包括された形になる。
クは、一応努力目標としながらも、将来的に医政局通知の実践が評価（点数化）されることを匂わせる条文だ。
病棟薬剤業務日誌
(３) 病棟薬剤業務の実施にあたっては、次の点に留意すること。
ア．医薬品情報の収集、抗がん剤の無菌調製など、病棟薬剤業務の内容によっては、必ずしも病棟において実施されるものではないものであること。
イ．病棟専任の薬剤師は、別紙様式30又はこれに準じた当該病棟に係る病棟薬剤業務日誌を作成・管理し、記入の日から５年間保存しておくこと。また、患者の薬物療法に直接的に関わる業務については、可能な限り、その実施内容を診療録にも記録すること。
ウ．病棟薬剤業務実施加算は、特定入院料に含まれるものであるので、これに係る病棟又は治療室においても病棟薬剤業務を実施するよう努めること。
「病棟薬剤業務日誌」という新たな帳票の登場だ。
薬剤管理指導記録との関係はどうなるのだろう？
2011年07月28日
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2010年11月09日
いざ幕張へ！
第20回日本医療薬学会年会でポスター発表する。
テーマは実務実習ネタがあえなくボツとなったので、医薬品安全性情報等管理体制に関してだ。
千葉に行くのは今回が初めて。
先日、千葉ロッテマリーンズが日本一になったばかりなので、さぞ盛り上がってることだろう。
東京ディズニーランドには行かないが（何で行くねん！）、幕張メッセ見るのも楽しみ（しょこたんのイベントに行くからではない）。
そして旧友の塚もっちゃんと再会するのも楽しみ。
ここんとこ毎月講演続きでブログ更新する暇もなかったけど、久々に紀行文が沢山書けそうだ。
テーマは実務実習ネタがあえなくボツとなったので、医薬品安全性情報等管理体制に関してだ。
千葉に行くのは今回が初めて。
先日、千葉ロッテマリーンズが日本一になったばかりなので、さぞ盛り上がってることだろう。
東京ディズニーランドには行かないが（何で行くねん！）、幕張メッセ見るのも楽しみ（しょこたんのイベントに行くからではない）。
そして旧友の塚もっちゃんと再会するのも楽しみ。
ここんとこ毎月講演続きでブログ更新する暇もなかったけど、久々に紀行文が沢山書けそうだ。
１．医薬品安全性情報等の収集・評価・管理・周知
医薬品情報管理室において、次のアからウに掲げる情報を積極的に収集し、評価するとともに、一元的に管理し、当該情報及びその評価した結果について、有効に活用されるよう分かりやすく工夫した上で、関係する医療従事者に速やかに周知していること。
ア 当該保険医療機関における医薬品の投薬及び注射の状況（使用患者数、使用量、投与日数等を含む。また、入院患者への投薬及び注射並びに外来受診患者の院内処方のみならず、院外処方せんの情報を含む。）
イ 当該保険医療機関において発生した医薬品に係る副作用、ヒヤリハット、インシデント等の情報
ウ 公的機関、医薬品製造販売業者、卸売販売業者、学術誌、医療機関外の医療従事者等外部から入手した医薬品の有効性、安全性、品質、ヒヤリハット、インシデント等の情報（後発医薬品に関するこれらの情報も含む。）
アに関してはＤＷＨで入手可能。
イは、副作用の情報に関しては副作用対策委員会、ヒヤリハット・インシデントの情報に関しては医療安全対策室を通じて入手し、評価・管理・周知を行っている。
ウに関してはＤＩ室が収集・評価・管理・周知を行っている。
